No doubt!!!!!

関西の”8人の小人”と紡ぐFunkyな日々

2021年4月期ドラマの振り返り

2021年春、昨年の緊急事態宣言発出時ほどではないが、外出することに前向きになれず自主的にもりもりステイホームして過ごした。

もともとインドア派(要するに引きこもり)気質故にそこまで気が滅入ることはなかったが、今期は特に上質なドラマたちのお陰で毎日楽しく過ごすことが出来た。

週4日テレワークのため、平日と休日にそこまで大きな違いがない上に、平日日中は出勤日以外曜日の感覚がなくなりかけていた。人間の感覚として危ない気がしていたが、ドラマのお陰で「今日は✖曜日だから★★がある!」「昨日○○さん観たから今日は☆曜日か」と体内カレンダーを正常に保てた気がする。

 

毎日を楽しくしてくれたドラマたちへの感謝の気持ちを込めて、完走できた作品たちの感想をつらつらと記載する。

 

■月曜

イチケイのカラス

安定感抜群の作品だった。脚本も画も役者も申し分なしで、何の心のひっかかりもなく見届けることが出来た。

HEROほどのカリスマ性は感じられなかったが、安定感はよかった。続編しようと思えば出来そうな丁度よさだと思う。

冒頭に犯人候補を出しておいて、その犯人候補は実はいい人、犯人は別にいるというストーリー展開は、「イノセンス」を思い出し、少しマンネリ感を抱いた節はあるけれど。それと、最近のドラマって究極の嫌な奴とか、少年漫画でいうライバル的な敵いないよね・・・・。いい人が多すぎる気がする。

毎週スーパーハンサムイケ升毅さんを拝見できたこと、それだけで観る価値抜群でした!!続編の際はぜひまた升さんのお姿を拝見させてください!!

 

□珈琲いかがでしょう

あっという間に終わってしまった、という印象が強い。この作品もいい人しか出てこなかった印象。

原作は読んでいなかったので、原作と比較してどうかは分からないけれど、中村倫也氏が余力で演技してる感じ(いい意味で。力んでる感じがなく、肩の力抜いて、利息で演技してる感じ)がすごくよかった。

珈琲メインの前半と後半の青山さんの前職パート、正反対の世界観だったにも関わらず、つながりがきれいですごくよかった。

テレ東の桁違いの予算でここまでできるのか、コスパめちゃくちゃいいな、と思う完成度の高さだった。

青山さんの髪型、もう少しなんとかならんかな、と思った節もあったけど、そのあたりもひっくるめてとてもよかった。

 

■火曜

□大豆田とわ子と3人の元夫

火曜21時の関テレ枠ってコメディなんだかシリアスなんだかわからない、観てて恥ずかしくなる枠(限りなく日テレに近い)ってイメージがあったけれど、この火曜21時枠にTBS火曜22時枠の世界観(明るいカルテット)を持ってきた挑戦と英断に拍手。

3回離婚した大豆田とわ子と、その3人の元夫の話、ではあるものの「離婚」がネタに扱われていないのが素敵だと思った。「結婚」も「離婚」も事実としては経験しているけど、とわ子さんの人生年表の中ではあくまで項目でしかない描写が素敵だと思った。それぞれの元夫との離婚時のエピソードを敢えて描かなかったのもその世界観を守るためだったのかな。観たかったけど、まあいいや。

何もかもが強すぎだった。脚本も演者も映像も、BGMもさいりのナレーションも。そして、CreepyNutsきっかけでHIPHOPを聴き始めた身としてはエンディングが心にグサっときた。あの取り組み、よく思いついたなと思う。

(そして、まんまとユニクロのマメクロゴウチコラボ爆買いしました。いつかは本家のお洋服も手にしたいと思った。

 

要するに、「手に職持った女って最強」

 

□着飾る恋には理由があって

特に話題にはならなかったものの、良いドラマだった。前2作の「ガサツな単細胞女のドタバタコメディ」がしんどかったので(しんどいと言いつつ観てた)、美しい大人の常識的な女性のドラマはとても心地よかった。

はじ恋、わたどうを通して苦手意識があったけど、横浜流星くんの「まめしばましばさん!」が心にたくさんの元気をくれた。ことごとく私はヤンキーとかヤンチャな人苦手

なんだな、(故に逆のキャラクターはもれなく好き)だと気づいた。

「火曜22時の向井理は国からの福利厚生」だと常々感じてはいるが、今回の向井理はあまりベネフィット感が強くなく少し物足りなかった。種田さんカムバック・・・

そういえば丸ちゃんの役柄とてもよかったんだけど、マルちゃん関西弁ネイティブのはずなのに関西弁の演技があまりにナチュラルすぎてかえってエセ関西弁っぽく感じてしまった。

今期はテレ東ドラマをしっかりみていたせいか「やっぱりTBSってお金あるな」といろんな箇所で感じた。

SNSの描写、私はあまりしっくりこなかったし、まめしばましばさんの「広報と中の人のオンオフがごっちゃになってる感」に賛同はできなかったけど、イマドキの若い方たちの感性ってこんな感じなのかな、と感じ取ることができてそれはよいきっかけになってよかった。

TBSは今後もぜひともガンガンお金使って、華やかなドラマを作ってくれよな。

 

■水曜

□ラブコメの掟

ポンコツ栗山千明様を拝見できてとっても貴重な機会でしたありがとうございました!!

仕事が出来て美人という絵にかいたようなバリキャリお姉さんに見えるけど、実は少女漫画みたいな恋に憧れる恋愛経験0という栗山千明さんの役柄が最高にかわいかった。

恋愛指南していた前半のデキル女感と、りょうくんと付き合ってからのポンコツ爆発感のギャップがとてもよかった。

コスメ(小関裕太くん)は国の福利厚生として各部署に1人配置してほしい。

来世ちゃん、おじさまと猫、ラブコメの掟とテレ東深夜枠の帝王と化してるコスメ、次はどんな作品で会えるのか楽しみである。

倉木麻衣氏と栗山千明氏の親和性の高さがすごくよかった。でもいまだに倉木麻衣氏の楽曲聴くと事件が起こりそうでドキっとしちゃうんだよな、世代かな。

 

■木曜

□レンアイ漫画家

木曜の夜の「週末に向けてあと1日なんとかやりすごすぞ」という心持ちのときに観るには最高にちょうどいい作品だった。

ブコメの掟並みのベタな恋愛作品感がとてもよかった。

物語の前半は、「鈴木亮平氏主演と見せかけた吉岡里帆ちゃんのイメージビデオじゃないか」と思った節はあったけど、吉岡里帆ちゃんパートから鈴木亮平氏パートへのつながりがとてもよく、当初吉岡里帆に向けていた感情が気付いたら鈴木亮平氏をおもんばかるようになっていて、巧妙なストーリー性に脱帽だった。

木曜22時枠に対して度々「ここのドラマチーム、寝ながら仕事してるのか?」と思うことがあったが今回は観るたびに作品がどんどん好きになれた。木曜22時枠捨てたもんじゃなかった。

木南ちゃんはやっぱり金持ちの役が似合う。今後もぜひお金持ちの上品な女性役の木南ちゃんにばしばしお目にかかりたい!

 

■金曜

□リコカツ

「離婚から始まるラブストーリー」まさに、その通りだった。

大豆田とわ子、リコカツと「離婚」を題材にした話が被って「離婚がエンタメ化している」という記事も出ていたけど、「離婚がそこまでマイナス要素にならない」世の中になってきているのかな、と思うようになった。

リコカツ、放送当初は瑛太自衛官ならではの喋り方とかデリカシーのなさにしんどくなったし「この世界観に、この米津玄師の楽曲持ってくるとは、ちょっとミスマッチでは」と思ったけど、話が進むにつれてすべてがきれいに一つのまとまりになったのは素晴らしいと思った。TBSドラマ班、やっぱりすごいな。

北川景子ちゃん、「ファーストラヴ」の役柄もとてもよかったけど、美人でいながらコメディが出来るって武器だよなーと思った。

 

□生きるとか死ぬとか父親とか

金曜の深夜にオイオイ泣くことになるとは思わなかった。

佐久間(宣行)さんと祖父江さんの作品だし、ラジオパーソナリティの話だし、DJ松永さん出るし、平子っちも出るし・・・・と佐久間ANN0の延長線なのかな、という軽い気持ちで観てしまったけど、逆に軽い気持ちで見始められたからこそ、色々な感情を抱くことが出来た。

父との関係性を考えたことはなかったけど、ふと考えてみたら、父と母に対して同じ関係性を築けているわけじゃなくて、母を一度経由して父との関係性を構築しているような気がするな、と気づいた。

例えば父と二人で買い物に行くことになったとき、トキコさんとお父さんのような関係で、私は父と歩くことができるのだろうか、と少し気になった。なかなかそういうシチュエーションはないだろうけど、逆に敢えて二人で出かけるということも考えてみてもいいのかも、と思った。

松岡茉優ちゃんと吉田羊さんのシンクロ率というか、トッキーリレーがとても自然で完璧でとてもよかった。

他のドラマではなかなか経験できないけど、ドラマの放送と同じタイミングで佐久間さんのANN0を通して、制作側の話も聴けて、回を増すごとに作品への愛着や親近感を強めて最終回まで進んでいけたことはとても良い経験でした。

 

□ソロ活女子のススメ

完全にノーマークだった。こんなに面白い作品なら、もっとガンガン宣伝してよテレ東さん!と思うくらい、控えめな宣伝にやきもきした。

ドラマ出ずっぱりでキャラ立ちした役が多くなってきた江口のり子さんだが、江口さんの「利息で仕事してる感(めちゃくちゃ褒めてる)」というか、肩の力抜いて、早乙女さんという役柄ではあるものの江口さんが楽しんでる感が伝わってくる作品でとてもよかった。

自分のために時間とお金を使う、ってとても幸せな行為だなと思った。

コロナ禍で気軽に挑戦できないものもあったけれど、明るい兆しが見えたら私も果敢にソロ活したいと思う。

必要以上に群れないこと、自分を大切にすること、やりたいと思ってもなかなかうまくできることじゃないけど、大事にしたい考え方だなと思った。

そして、「分からないことを分からない」と表に出すこと。これも大事だな、と思った。

 

■土曜

□コントが始まる

「いい俳優さん集めるだけ集めて、つまらないコント見せられて「役者の無駄遣いだ」と文句垂れる未来しか見えない」などと思ってた自分の見る目のなさにデコピンしたい。

散々芸人さんをテーマにしたドラマや映画を観てきたせいで、「マクベス解散します」=「なんだかんだで解散辞めます」っていうんだろうな、などと斜に構えて観ていたけど、回を増すごとに「1ファンとしてやっぱり解散考え直してほしい」「解散してもいいけど、またすぐ復活するんだよね?」と思うくらい、マクベスマクベスの周りの人たちをずっと見続けたい見守りたい、という気持ちが強くなった。

「離婚」もそうだけど、このドラマでは「解散」という「夢破れた」とか「失敗した」とネガティブに捉えられがちなイベントを、「ネガティブなものはネガティブ」と受け入れながら、「人生の通過点の1つ」として描いていたのがよかった。

そして、マクベス・架純・琴音ちゃん・菅田兄・と一度人生で失敗した人、成功していない人たちが「失敗」を受け入れて、また次の段階に進んでいく、というものすごく重大な概念を、説教臭さなし、押しつけがましさなしでこれもまたイベントの一つとして描いていたことがとてもよかった。

日常が丁寧に、人柄が丁寧に描かれていて、観ていてとても安心するドラマだった。

それにしても、芳根京子中村倫也木村文乃が脇役って、どんなドラマだよ(すごいよ、なんだよこのドラマ、強すぎだよ)

 

□あのときキスしておけば

トプコ長男三男の活躍を見届けたすぐ後に次男の主演ドラマ。トプコ3兄弟大フィーバーの2021年春である。

おっさんずラブ系統の話はもうコリゴリと思ったけど、そこはちゃんときれいに描かれていてよかった。

入れ替わりものとなると、前クールの「天国と地獄」の二番煎じ感が否めなかったけど、井浦新氏の「麻生久美子氏そのもの」な演技がとてもよかった。

井浦さん、可愛い人の演技までできるなんて、強すぎ・・・・。

このドラマもいい人ばっかりだったな

 

□コタローは一人暮らし

正直、春先の横山くんの報道に引っ張られて頭のほうは観てなかったんだけど、聡ちゃんのゲスト出演の話を聴いて見始めたら思いの外良くて、1話から観なかったことを後悔した。

コタローちゃん、とてもかわいくてよかった。あと、白シャツ清潔感バリバリ間宮もとてもよかった。

 

■日曜

ドラゴン桜

前作ドンピシャ世代だったから、日曜劇場風の演出に最初は戸惑ったけど、やっぱり面白かった。「アイキャン迷わずに進もう~」とかいいところで流れる「何度答え探しても~」がないのは物足りなかったけど、まあいいや。

最終回の合格発表は、自分の合格発表の時並にドキドキワクワクした。

大受験とかいうタイミングではないけど、資格の勉強を頑張ろうと思わせてくれて、ドラマってすごいなと思った。そして、私って単純だな、とも思った。

東大に落ちた早瀬ちゃんの「自分の性格上、浪人して東大目指して頑張れるキャラじゃないから、センター利用の青学にも申し込みしておいた」とか「頑張れる自分になれたことが嬉しい」というセリフ、東大を目指すというストーリーから外れてはしまったけど、受験を通して、人に流されて自分というものがなかった早瀬ちゃんが「自分がどんな人間なのか」を理解して、自分の未来を自分で切り開いたという点、すごくいいスパイスになってたな、と思った。

前作メンバーの成長した姿も見られて、前作を観てた身からすると感慨深かった。特進クラス全員第一線で活躍してるのすごい。

(最近もこんな感じでオリメンほぼ全員集まってたドラマあったよね、なんだっけ。半沢だっけ、他にもあったような・・・・)

池井戸ドラマ風演出に大どんでん返しを期待してたら、ある程度思った通りで拍子抜けしたけど、すっきり終われてよかった。

平手ちゃんの演技をちゃんと見たのは初めてで、私は茶の間ながらも「サイマジョから二人セゾン」の雰囲気を引きずっていてここ最近のクールキャラに慣れてなかったんだけど、演技が上手で魅力的な方だと気付けてすごくいい機会だった。今後の活躍にも期待!!

 

 

コロナ禍が続いて、毎日ぼんやり過ごしがちだったけれど、良質なドラマたちのおかげでこのシーズンもとても楽しく過ごせました!夏ドラマ、今のところまだピンとくるものがないけれど、良い作品とまた出会えたらいいなと思っている次第です。

 

ドラマに関わる方々、エンタメに関わる方々ありがとう!!!これからも、よろしく!!